こんにちは、デジタルボーイです。当社で実際に行っている競合サイトの分析例についてキーワード「山口市 弁護士」を例にとって、見ていこうと思います。
本記事の結論
サイトの特徴
今回調査した弁護士事務所のホームページは、多くの場合、シンプルで分かりやすいデザインが特徴でした。このようなデザインは、地域住民に親しみやすく、安心感を与える目的で採用されています。しかし、デザインが長年更新されていないサイトも多く、事務所の専門性や信頼性を十分に伝えられない可能性があるので注意が必要ですね。
最近の業界の特徴
近年、弁護士業界では相続、交通事故、離婚など特定分野に特化したホームページが増えています。こうした特化型サイトは、相談者が自分の悩みに対応できる弁護士を見つけやすくし、事務所の専門性を際立たせる効果があります。また、「交通事故 弁護士 無料相談」や「相続問題 法律相談」といった検索キーワードでの上位表示を目指し、SEOを意識した構成が主流です。
このような取り組みでは、検索エンジンで見つけてもらいやすくするためのキーワード設計だけでなく、実績紹介や解説記事を通じて専門性をアピールすることが成功の鍵です。競争が激しい中、自社の強みを明確に打ち出し、信頼を得ることが業界のトレンドとなっています。
売り上げを伸ばすポイント
弁護士事務所が売り上げを伸ばすためには、専門分野に特化し、ウェブ上でアクセスを伸ばすことが欠かせません。例えば、「初回相談無料」や「オンライン予約受付」といった利用しやすい仕組みを整えることで、相談者のアクションを促進しやすくなります。
特に、ウェブ予約システムの導入は、忙しい相談者にとって大きな利便性を提供します。いつでも簡単に予約できる環境を整えることで、相談件数の増加が期待できるでしょう。また、無料相談をきっかけに信頼を築き、有料案件へと繋げる仕組みを作ることも効果的です。
さらに、地域密着型の施策を活用することも重要です。地域のイベントやコミュニティ活動に参加し、「地元の頼れる弁護士」としての認知度を高めることが、クライアントとの信頼関係を築く一助となります。
まずは、今回の分析結果の結論を以下にまとめます。時間のない方は、こちらだけでもぜひお読みください。
データから見た、弁護士SEOのポイント!(結論抜粋)
- サイト規模・・・他の業界に比べて、検索上位サイトにポータルサイトが位置する割合が高く、ここから、インターネット上では比較的、競合の少ない業界と言えます。また、弁護士というビジネス上、一覧サイトから弁護士を選びたいという検索ユーザーのニーズもあるのでしょう。デザインは、あまり今どきのカッコいデザインというよりは、信頼感のある、悪い意味で古臭いものがサイトが多いです。データ分析の結果、今後サイトを作る際はページ数は30ページ程度を目安としてサイトを作るといいでしょう。
- トップページの表示速度・・・一部にスピードの速いサイトがありますが、比較的古く文字だけのサイトが速度の上位を占めているようです。新規でサイトを作る際はぜひ、90点以上を目指してみましょう。
- トップページの文字数・・・トップページは事務所の特徴などを端的に文章で示し、詳細は他ページへのリンクで構成するといいでしょう。
- トップページの画像数・・・トップページでは、画像を1枚は必ず掲載し、弁護士先生の人となりがわかる写真を掲載してください。加えて、法律相談を行なっている様子やオフィスなどを掲載するのもいいでしょう。
- トップページのリンク・・・弁護士プロフィール、問い合わせ、事務所の法律相談の強みを掲載しトップページからリンクを貼るようにしましょう。
- スマホ対応・・・スマホからの法律相談にも対応できるよう、今後は必ずスマホ対応したサイトを作りましょう。スマホからのアクセスだけでなく、予約や問い合わせについても、細部について、スマホ最適化をすすめましょう。
- キーワード・・・キーワードの目安
- タイトルでのキーワードの使用回数:1回
- メタネームディスクリプションでのキーワード使用回数:1回
- ページ全体でのキーワード使用回数2〜3回程度
データ集計結果
データの分析結果の抜粋です。
- ポータルサイトの割合・・・上位30サイト中、36%の11件
- ページ数・・・平均は109.7ページ、中央値は32.0ページ、ページ数と順位の相関係数はr=-0.38
- 表示速度・・・100点満点中、平均は55.9点、中央値は54.0点、ページ数と順位の相関係数はr=-0.03
- ページ文字数・・・平均は1554.2、中央値は826.0、文字数と順位の相関係数はr=-0.24
- 画像数・・・平均は16.3枚、中央値は8.0枚、画像数と順位の相関係数はr=-0.37
- 内部リンク数・・・平均13.4、中央値は6.0、内部リンクと順位の相関係数はr=-0.47
- 外部リンク数・・・平均7.7、中央値は1.0、外部リンクと順位の相関係数はr=-0.26
- スマホ対応・・・スマホ対応サイトが16件(84.2)%、非スマホ対応のサイトが3件(15.8)%
- タイトルに入っているキーワード・・・「山口市」の数の割合はキーワードの数が0個のサイトが13件(68.4)%、1個のサイトが6件(31.6)%
- メタディスクリプションに入っているキーワード・・・「山口市」の割合はキーワードの数が0個のサイトが14件(73.7)%、1個のサイトが4件(21.1)%、2個のサイトが1件(5.3)%
- コンテンツ内のキーワード・・・「山口市」の数は平均は1.6回、中央値は2.0回、ページ数と順位の相関係数はr=-0.05
- ヘッダー1-6に入っているキーワード・・・「山口市」の割合はキーワードの数が0個のサイトが14件(73.7)%、1個のサイトが4件(21.1)%、2個のサイトが1件(5.3)%
調査方法
以下は、今回の分析に用いるデータの取得方法です。
- 調査対象キーワード:「山口市 + 弁護士」
- データ収集方法:
- GoogleカスタムサーチAPI(公式ページ)により対象キーワードで上位30位のページURLを取得
- ページスピードについてはPageSpeedInsightsの結果データをAPIで取得。
- その他のページ内のSEO指標はページデータをPythonプログラミングにより分析。
「山口市 + 弁護士」で上位サイトの特徴を調べてみた!
今回は山口市を例に弁護士の検索上位30サイトの特徴をデータに基づいて調査し、弁護士がとるべきSEO対策を解説したいと思います。
キーワード「山口市 + 弁護士」の上位30サイト
上位30サイトは次のとおりです。
30サイト中のポータルサイトの割合
上記30サイトの内、紹介サイトや業界協会サイトや自治体などのポータル系サイトの割合は次の通りです。
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30サイト中、ポータルサイトの割合は36%の11件でした。これらサイトは今回の弁護士の個別サイトの直接の競合とは見なさないため、分析から除外し、以降は19件のデータで分析したいと思います。
分析1:上位サイトはどれくらいのページを制作している?
以下にポータルサイトをのぞいた19サイトのページ数のグラフを掲載します。
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結論(データから見えること)
100ページ未満の小規模サイトは14サイト、100ページの中大規模サイトは5サイトであり、小規模サイトサイトが73.7%を占めていました。また、平均は109.7ページ、中央値は32.0ページ、ページ数と順位の相関係数はr=-0.38でした。
データから見たSEOのポイント!
上位30件の内、ポータルサイトは11件で、他の業種に比べポータルサイトの割合が36%というのは、多いですね!しかも検索上位サイトにポータルサイトの占める割合が高い傾向がありました。サイト全体のページ数が中央値は32ページと、他の業界に比べて、かなりページ規模は少ない傾向があります。
他の業界に比べて、検索上位サイトにポータルサイトが位置する割合が高く、ここから、インターネット上では比較的、競合の少ない業界と言えます。また、弁護士というビジネス上、一覧サイトから弁護士を選びたいという検索ユーザーのニーズもあるのでしょう。デザインは、あまり今どきのカッコいデザインというよりは、信頼感のある、悪い意味で古臭いものがサイトが多いです。データ分析の結果、今後サイトを作る際はページ数は30ページ程度を目安としてサイトを作るといいでしょう。
分析2:上位サイトの該当ページの表示速度はどれくらい?
以下は19サイトの該当ページのページスピードのグラフです。値は0〜100までを取り、100に近いほど「良い」という指標になります。なお、ページスピードについては、Googleが提供するWEBサイトのスピードを検査するための無料ツールであるPageSpeedInsightsをAPI接続し、取得しました(PageSpeedInsights公式ページへ)
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また、ページスピードの結果を0-49を「低い」、50-89を「普通」、90-100を「高い」と区分けした場合の割合は以下となります。
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結論(データから見えること)
該当ページのページスピードについては、100点満点中、平均は55.9点、中央値は54.0点、ページ数と順位の相関係数はr=-0.03でした。また、「0-49:低い」サイトが8件(42.1%)、「50-89:普通」サイトが8件(42.1%)、「90-100:高い」サイトが3件(15.8%)でした。
データから見たSEOのポイント!
0-49点が約42%、50−89点が約42%と、90-100点が15%であり、他の業界に比べ、速いページスピードの分布となっています。
一部にスピードの速いサイトがありますが、比較的古く文字だけのサイトが速度の上位を占めているようです。新規でサイトを作る際はぜひ、90点以上を目指してみましょう。
ページスピードの向上方法については、コチラにも記載してあるので、よかったら参考にしてください。
分析3:該当ページの文字数はどれくらい?
以下は19サイトの該当ページの文字数のグラフです。
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結論(データから見えること)
該当ページの文字数については、1000文字未満のページは11サイト(57.9%)、1000文字以上のページは8サイト(42.1%)でした。また、平均は1554.2文字、中央値は826.0文字、文字数と順位の相関係数はr=-0.24でした。
データから見たSEOのポイント!
文字数の中央値は826文字です。上位サイトは1000文字以下が多いです。トップページについては、1000文字を目安に作成するといいでしょう。
トップページは事務所の特徴などを端的に文章で示し、詳細は他ページへのリンクで構成するといいでしょう。
分析4:画像数はどれくらい?
以下は、19サイトの該当ページの画像数のグラフです。
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結論(データから見えること)
該当ページの画像が10個未満のページは10サイト(52.6%)、10以上のページは9サイト(47.4%)でした。また、平均は16.3枚、中央値は8.0枚、画像数と順位の相関係数はr=-0.37でした。
データから見たSEOのポイント!
画像数の中央値は8枚でした。ポータルサイトを除いた検索順位1位のサイトは1枚でした他の業界に比べ画像の枚数は非常に少ない傾向があります。
トップページでは、画像を1枚は必ず掲載し、弁護士先生の人となりがわかる写真を掲載してください。加えて、法律相談を行なっている様子やオフィスなどを掲載するのもいいでしょう。
分析5:内部リンク・外部リンクの数はどれくらい?
以下は19サイトの該当ページの内部リンクの数のグラフです。

続いて、該当ページの外部リンクの数です。

結論(データから見えること)
- 内部リンクについては・・・10個未満のページは12サイト(63.2%)、10以上のページは7サイト(36.8%)でした。また、平均は13.4、中央値は6.0、内部リンクと順位の相関係数はr=-0.47でした。
- 外部リンクについては・・・平均は7.7、中央値は1.0、外部リンクと順位の相関係数はr=-0.26でした。
データから見たSEOのポイント!
内部リンクについては、中央値が6個でした。弁護士プロフィール、無料相談、対応できる相談の種類、問い合わせなどへのリンクが多いです。
弁護士プロフィール、問い合わせ、事務所の法律相談の強みを掲載しトップページからリンクを貼るようにしましょう。
分析6:スマホ対応サイトはどれくらい?
以下は19サイトのスマホ対応状況です。
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結論(データから見えること)
また、スマホ対応サイトが3件(15.8)%、非スマホ対応のサイトが16件(84.2)%でした。
データから見たSEOのポイント!
スマホ対応は84%以上であり、他業界と比べても若干低い水準です。
スマホからの法律相談にも対応できるよう、今後は必ずスマホ対応したサイトを作りましょう。スマホからのアクセスだけでなく、予約や問い合わせについても、細部について、スマホ最適化をすすめましょう。
分析7:キーワードの数はどれくらい?
以下は19サイトの該当ページのタイトルへのキーワード「山口市」が入っている個数の割合です。
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続いて、該当ページのメタネームディスクリプションに入っているキーワードの数です。
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続いて、該当ページ内のキーワード「山口市」の出現回数の分布です。
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続いて、該当ページの見出しであるH1〜H6に入っているキーワード「山口市」の数です。
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結論(データから見えること)
- タイトル中のキーワード「山口市」の出現回数については、キーワードの数が0個のサイトが13件(68.4)%、1個のサイトが6件(31.6)%でした。
- メタネームディスクリプションの中のキーワード「山口市」の出現回数については、キーワードの数が0個のサイトが14件(73.7)%、1個のサイトが4件(21.1)%、2個のサイトが1件(5.3)%でした。
- ページ中のキーワード「山口市」の出現回数については、また、平均は1.6文字、中央値は2.0文字、ページ数と順位の相関係数はr=-0.05でした。
- ヘッダー(H2〜H6)の中のキーワード「山口市」の出現回数については、キーワードの数が0個のサイトが14件(73.7)%、1個のサイトが4件(21.1)%、2個のサイトが1件(5.3)%でした。
データから見たSEOのポイント!
目安として、キーワードの使用回数は以下のように考えてみるといいでしょう。
- タイトルでのキーワードの使用回数:1回
- メタネームディスクリプションでのキーワード使用回数:1回
- ページ全体でのキーワード使用回数2〜3回程度
エリア名(この場合「山口市」)をタイトルに入れていないサイトは68%、1個入れているサイトは31%です。他の業界に比べ、エリア名をタイトルに入れていないサイトが多いようです。エリア名はタイトルには1個をいれ、トップページ全体で5個程度入れるようにしましょう。
まとめ
以上、弁護士におけるSEO対策について、山口市を例にデータ分析の結果からポイントを見てきました。ぜひ、ここで紹介したデータをもとに、SEOについて取り組んでみてください。