山口市の特徴を人口データから見てみよう

こんにちは、デジタルボーイです。今回は山口市の人口データについて、分析してみました。

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データ出典

山口市の人口データと人口密度一覧

次は、山口県内の各市町の人口と人口密度のデータです。

市区町村総人口(男女別)総数_人人口密度_人/km2
下関市255051356.2
山口市193966189.6
宇部市162570567.1
周南市137540209.6
岩国市129125147.8
防府市113979601.9
山陽小野田市60326453.3
下松市55887625.4
光市49798540.5
萩市4462663.9
長門市3251991.0
柳井市30799219.9
美祢市2324749.2
周防大島町14798107.2
田布施町14483287.2
平生町11914344.4
和木町6034570.3
阿武町305526.3
上関町234267.5

2020年の国勢調査では、山口市の人口は約19万人でした。山口県内では下関市に次いで人口の多い市ですね。

人口密度は189/km2と、人口上位の市に比べると高くはありません。これは、市区町村合併によって、阿東、秋穂、阿知須などと合併したことで、中山間地域が多いことが原因と考えられます。

山口市が他市よりも数値の高い指標

次は、全国の政令指定都市、区町村を除いた市(772市)の内、山口市が上位30%にランクインしたデータを抽出しました。

指標データランク上位%
O.教育,学習支援業 人口比3.5212.7%
S.公務(他に分類されるものを除く) 人口比3.9334.3%
C.事務従事者 人口比11.6668.5%
F.保安職業従事者 人口比1.6688.8%
うち単独世帯世帯比39.48110.5%
産業3部門第3次産業就業者の割合_%78.39512.3%
F.電気・ガス・熱供給・水道業 人口比0.310013.0%
従業地・通学地による人口通学者 人口比13.111815.3%
J.金融業,保険業 人口比1.114819.2%
I.卸売業,小売業 人口比8.415019.4%
B.専門的・技術的職業従事者 人口比9.316221.0%
P.医療,福祉 人口比8.116321.1%
人口構成比[年齢別](男)15歳未満_%13.419224.9%
従業地・通学地による人口昼夜間人口比率_%101.519325.0%
総人口(男女別)女 人口比52.420426.4%
M.宿泊業,飲食サービス業 人口比2.920826.9%
C.鉱業,採石業,砂利採取業 人口比0.022328.9%
R.サービス業(他に分類されないもの) 人口比3.322929.7%

よく、山口市は「公務員のまち」と揶揄することがありますが、実際に、公務員は人口の3.9%であり、全体の33位にランクインしていますね!

特徴をまとめると、以下のようになります。

  • 公務員が多い
  • 事務職が多い
  • 電気・ガス・水道就業者が多い
  • 金融関連が多い
  • 15歳未満人口比が多い

山口市が他市よりも数値の低い指標

次は、全国の政令指定都市、区町村を除いた市(772市)の内、山口市が下位70%以下にランクインしたデータを抽出しました。

指標データランク上位%
うち核家族世帯 世帯比53.654170.1%
N.生活関連サービス業,娯楽業 人口比1.654470.5%
人口構成比[年齢別](男)65歳以上_%25.954570.6%
(再掲)3世代世帯 世帯比3.556072.5%
総人口(男女別)男 人口比47.656973.7%
人口性比_%90.956973.7%
I.輸送・機械運転従事者 人口比1.657975.0%
従業地・通学地による人口流入人口 人口比11.460878.8%
従業地・通学地による人口流出人口 人口比9.963482.1%
女親と子供から成る世帯 世帯比7.364283.2%
H.生産工程従事者 人口比5.065785.1%
産業3部門第2次産業就業者の割合_%17.368388.5%
E.製造業 人口比4.768688.9%
男親と子供から成る世帯 世帯比1.175397.5%

人口性比というのは男性人口÷女性人口*100で計算されます。人口性比が他市に比べて少ないというのは、他市に比べて女性が多いことを示しています。就業、通学による流入も流出は他市に比べて少ないようですね。

特徴をまとめると、以下のようになります。

  • 各家族が少ない
  • 65歳以上人口が少ない
  • 男性が少ない(女性が多い)
  • 就業、通学による人口の流出・流入が少ない
  • 製造業従事者がすくない

山口市の特徴をまとめると

以上のデータから、山口市の特徴をまとめてみました。

  1. 行政の中心地としての役割
    • 公務員の割合が高いことから、山口市は地域の行政機能の中核を担っており、周辺自治体や県全体に対する政策立案・運営の拠点であることが推察されます。これは山口市が山口県の県庁所在地であることとも整合性があります。
    • 公務員の存在は安定した雇用を提供し、地域経済の安定化にも寄与しています。
  2. 教育と学術の拠点
    • 教育・学習支援業の割合が高いことから、学校や学習塾、教育関連施設が充実していると考えられます。また、高等教育機関や研究施設が存在することで、若年層の教育や学術活動が活発に行われている可能性が高いです。
    • これにより、周辺地域からも教育目的で移住・通学する人口を引き付ける力があると考えられます。
  3. 医療・福祉の充実
    • 医療・福祉分野での人口比が高いことから、高齢者を含む住民全体の健康と福祉を支える医療機関や介護施設が整備されていると推察されます。
    • 地域住民だけでなく、周辺地域からも医療サービスを求めて訪れる人々が多い可能性があります。これにより、地域社会における安心感や生活満足度が向上していると考えられます。
  4. 第三次産業の中心都市
    • 第三次産業の従業者割合が高いことから、サービス業や商業が市の経済の主要な支柱となっています。飲食業や小売業、金融・保険業など、日常生活に直結する業種が活発であるため、地域住民の利便性が高いです。
    • また、昼夜間人口比が高いことから、周辺地域からの通勤・通学者を引きつけるビジネスや教育機会が提供されていることも示唆されます。
  5. 女性の社会参加と生活基盤の支え
    • 女性の人口比率が比較的高いことは、家庭や地域コミュニティの中で女性の役割が大きいことを示唆します。また、福祉や教育、サービス業など、女性が活躍しやすい産業の発展とも関連がある可能性があります。
    • 女性の活躍が進むことで、地域の社会基盤や生活基盤がさらに安定していると考えられます。
  6. インフラ供給能力の高さ
    • 電気・ガス・水道業の割合が高いことは、生活インフラの整備が進んでいることを意味します。これにより、住民が安心して生活できる環境が提供されているだけでなく、他地域からの移住促進にもつながる可能性があります。

全体的な都市像

山口市は、行政・教育・医療・福祉を中心とした都市機能が充実し、安定した生活基盤を提供する「拠点都市」の性格を持っています。特に、周辺地域から通勤・通学者を引きつける力や、地域社会全体の生活満足度を高めるインフラやサービスの整備が際立っています。このような特徴により、山口市は「住みやすく働きやすい都市」として評価される可能性が高く、地域全体の活性化において重要な役割を果たしていると言えるでしょう。

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