こんにちは、デジタルボーイです。当社で実際に行っている競合サイトの分析例についてキーワード「山口市 工務店」を例にとって、見ていこうと思います。
本記事の結論
サイトの特徴・・・サイトの特徴としては、どのサイトも、デザインも今風で、シンプルで見やすく、先進的なサイトの印象です。また、1000ページ以上のサイトも多く、規模が大きいというのが特徴といえます。
最近の業界の特徴・・・人口減少や人件費の高騰、物価高というのもあり、経営的にはかなり厳しいでしょう。特に、地場の工務店はその傾向が強いようです。
売上を伸ばすためのポイント・・・自社の工務店は「他の工務店にない家づくりはこれ!」というように、特徴をしっかりと伝えることが重要です。特にデザイン面での特徴をしっかりと伝えることが重要です。もちろん、zehや機密性などの性能は重要な要素ですが、これは、必要条件であっても十分条件ではないという認識が重要でしょう。まずは、今回の分析結果の結論を以下にまとめます。時間のない方は、こちらだけでもぜひお読みください。
まずは、今回の分析結果の結論を以下にまとめます。時間のない方は、こちらだけでもぜひお読みください。
データから見た、工務店SEOのポイント!(結論抜粋)
- サイト規模・・・ポータルサイトの件数が低いため、企業紹介サイトに頼らず自社サイトを運営する価値は十分にあります。ただし、サイト全体のページ規模は、そのサイトの検索順位に密接に関連しています。ライバルサイトと同程度のページ数は必要といえます。また、データ分析の結果、上位サイトは1000ページ以上のサイト規模が多いため、これから上位表示を目指すサイトを作る際は、1000ページは目標とする必要があります。
- トップページの表示速度・・・他のサイトのスピードは遅い傾向があるため、頑張って、50−89点を目指すことで、差別化ができそうです。自社の工務事例や施工現場などの写真は十分に使いながらも、軽量化対策をしっかりとするといいでしょう。
- トップページの文字数・・・自社の施工の特長や施工例の写真など、お客様がほしい内容を1000文字程度で端的に記載することが重要です。
- トップページの画像数・・・トップページでは、画像を30枚程度掲載しましょう。写真の内容は、過去の施工事例でもっとも自信のあるものや、スタッフや経営者の写真などでいいでしょう。
- トップページのリンク・・・企業概要、問い合わせ、求人などのページだけでなく、自社の特長、家づくりなどのページを準備し、しっかりとトップページからリンクを貼るようにしましょう。
- スマホ対応・・・今回の結果から、ほぼ100%スマホ対応が進んでいます。スマホからのアクセスだけでなく、予約や問い合わせについても、細部について、スマホ最適化をすすめましょう。
- キーワード・・・キーワードの目安
- タイトルでのキーワードの使用回数:1回
- メタネームディスクリプションでのキーワード使用回数:1回
- ページ全体でのキーワード使用回数5回程度
データ集計結果
データの分析結果の抜粋です。
- ポータルサイトの割合・・・上位30サイト中、13%の4件
- ページ数・・・平均は692.6ページ、中央値は257.5ページ、ページ数と順位の相関係数はr=-0.06
- 表示速度・・・100点満点中、平均は39.3点、中央値は38.5点、ページ数と順位の相関係数はr=0.38
- ページ文字数・・・平均は1434.3、中央値は853.0、文字数と順位の相関係数はr=-0.12
- 画像数・・・平均は25.4枚、中央値は27.0枚、画像数と順位の相関係数はr=0.01
- 内部リンク数・・・平均39.6、中央値は11.5、内部リンクと順位の相関係数はr=0.12
- 外部リンク数・・・平均3.2、中央値は1.0、外部リンクと順位の相関係数はr=-0.08
- スマホ対応・・・スマホ対応サイトが3件(11.5)%、非スマホ対応のサイトが23件(88.5)%
- タイトルに入っているキーワード・・・「山口」の数の割合はキーワードの数が0.0個のサイトが11件(42.3)%、1.0個のサイトが15件(57.7)%
- メタディスクリプションに入っているキーワード・・・「山口」の割合はキーワードの数が0.0個のサイトが12件(46.2)%、1.0個のサイトが12件(46.2)%、2.0個のサイトが2件(7.7)%
- コンテンツ内のキーワード・・・「山口」の数は平均は4.2回、中央値は2.0回、ページ数と順位の相関係数はr=-0.18
- ヘッダー1-6に入っているキーワード・・・「山口」の割合はキーワードの数が0.0個のサイトが12件(46.2)%、1.0個のサイトが12件(46.2)%、2.0個のサイトが2件(7.7)%
調査方法
以下は、今回の分析に用いるデータの取得方法です。
- 調査対象キーワード:「山口 + 工務店」
- データ収集方法:
- GoogleカスタムサーチAPI(公式ページ)により対象キーワードで上位30位のページURLを取得
- ページスピードについてはPageSpeedInsightsの結果データをAPIで取得。
- その他のページ内のSEO指標はページデータをPythonプログラミングにより分析。
「山口 + 工務店」で上位サイトの特徴を調べてみた!
今回は山口を例に工務店の検索上位30サイトの特徴をデータに基づいて調査し、工務店がとるべきSEO対策を解説したいと思います。
キーワード「山口 + 工務店」の上位30サイト
上位30サイトは次のとおりです。
30サイト中のポータルサイトの割合
上記30サイトの内、紹介サイトや業界協会サイトや自治体などのポータル系サイトの割合は次の通りです。
30サイト中、ポータルサイトの割合は13%の4件でした。これらサイトは今回の工務店の個別サイトの直接の競合とは見なさないため、分析から除外し、以降は26件のデータで分析したいと思います。
分析1:上位サイトはどれくらいのページを制作している?
以下にポータルサイトをのぞいた26サイトのページ数のグラフを掲載します。
結論(データから見えること)
100ページ未満の小規模サイトは10サイト、100ページの中大規模サイトは16サイトであり、小規模サイトサイトが38.5%を占めていました。また、平均は692.6ページ、中央値は257.5ページ、ページ数と順位の相関係数はr=-0.06でした。
データから見たSEOのポイント!
上位30件の内、ポータルサイトは4件で、他の業種に比べポータルサイトの割合が13%というのは、かなり低いです!サイト全体のページ数が中央値は257ページと、他の業界に比べても多いです。
ポータルサイトの件数が低いため、企業紹介サイトに頼らず自社サイトを運営する価値は十分にあります。ただし、サイト全体のページ規模は、そのサイトの検索順位に密接に関連しています。ライバルサイトと同程度のページ数は必要といえます。また、データ分析の結果、上位サイトは1000ページ以上のサイト規模が多いため、これから上位表示を目指すサイトを作る際は、1000ページは目標とする必要があります。
分析2:上位サイトの該当ページの表示速度はどれくらい?
以下は26サイトの該当ページのページスピードのグラフです。値は0〜100までを取り、100に近いほど「良い」という指標になります。なお、ページスピードについては、Googleが提供するWEBサイトのスピードを検査するための無料ツールであるPageSpeedInsightsをAPI接続し、取得しました(PageSpeedInsights公式ページへ)
また、ページスピードの結果を0-49を「低い」、50-89を「普通」、90-100を「高い」と区分けした場合の割合は以下となります。
結論(データから見えること)
該当ページのページスピードについては、100点満点中、平均は39.3点、中央値は38.5点、ページ数と順位の相関係数はr=0.38でした。また、「0-49:低い」サイトが20件(76.9%)、「50-89:普通」サイトが4件(15.4%)、「90-100:高い」サイトが1件(3.8%)でした。
データから見たSEOのポイント!
0-49点が80%、50−89点が16%と、他の業界に比べ、遅いページスピードの分布となっています。
他のサイトのスピードは遅い傾向があるため、頑張って、50−89点を目指すことで、差別化ができそうです。自社の工務事例や施工現場などの写真は十分に使いながらも、軽量化対策をしっかりとするといいでしょう。
ページスピードの向上方法については、コチラにも記載してあるので、よかったら参考にしてください。
分析3:該当ページの文字数はどれくらい?
以下は26サイトの該当ページの文字数のグラフです。
結論(データから見えること)
該当ページの文字数については、1000文字未満のページは14サイト(53.8%)、1000文字以上のページは12サイト(46.2%)でした。また、平均は1434.3文字、中央値は853.0文字、文字数と順位の相関係数はr=-0.12でした。
データから見たSEOのポイント!
文字数の中央値は853文字です。2位のサイトは1万字近くありますが、その他の上位サイトは1,000ページ程度です。トップページについては、それほど、文字数は必要なさそうです。
自社の施工の特長や施工例の写真など、お客様がほしい内容を1000文字程度で端的に記載することが重要です。
分析4:画像数はどれくらい?
以下は、26サイトの該当ページの画像数のグラフです。
結論(データから見えること)
該当ページの画像が10個未満のページは8サイト(30.8%)、10以上のページは18サイト(69.2%)でした。また、平均は25.4枚、中央値は27.0枚、画像数と順位の相関係数はr=0.01でした。
データから見たSEOのポイント!
画像数の中央値は27枚でした。ただし、検索上位サイトは30枚以上が多いです。画像の内容は、施工事例、社員の顔写真などが多いです。
トップページでは、画像を30枚程度掲載しましょう。写真の内容は、過去の施工事例でもっとも自信のあるものや、スタッフや経営者の写真などでいいでしょう。
分析5:内部リンク・外部リンクの数はどれくらい?
以下は26サイトの該当ページの内部リンクの数のグラフです。
続いて、該当ページの外部リンクの数です。
結論(データから見えること)
- 内部リンクについては・・・10個未満のページは11サイト(42.3%)、10以上のページは15サイト(57.7%)でした。また、平均は39.6、中央値は11.5、内部リンクと順位の相関係数はr=0.12でした。
- 外部リンクについては・・・平均は3.2、中央値は1.0、外部リンクと順位の相関係数はr=-0.08でした。
データから見たSEOのポイント!
内部リンクについては、中央値が11個でした。自社の施工事例、会社概要、家づくりの特長、問い合わせなどへのリンクが多いです。
企業概要、問い合わせ、求人などのページだけでなく、自社の特長、家づくりなどのページを準備し、しっかりとトップページからリンクを貼るようにしましょう。
分析6:スマホ対応サイトはどれくらい?
以下は26サイトのスマホ対応状況です。
結論(データから見えること)
また、スマホ対応サイトが23件(88.5)%、非スマホ対応のサイトが3件(11.5)%でした。
データから見たSEOのポイント!
スマホ対応は88%以上であり、他業界と同程度に高水準です。
今回の結果から、ほぼ100%スマホ対応が進んでいます。スマホからのアクセスだけでなく、予約や問い合わせについても、細部について、スマホ最適化をすすめましょう。
分析7:キーワードの数はどれくらい?
以下は26サイトの該当ページのタイトルへのキーワード「山口」が入っている個数の割合です。
続いて、該当ページのメタネームディスクリプションに入っているキーワードの数です。
続いて、該当ページ内のキーワード「山口」の出現回数の分布です。
続いて、該当ページの見出しであるH1〜H6に入っているキーワード「山口」の数です。
結論(データから見えること)
- タイトル中のキーワード「山口」の出現回数については、キーワードの数が0.0個のサイトが11件(42.3)%、1.0個のサイトが15件(57.7)%でした。
- メタネームディスクリプションの中のキーワード「山口」の出現回数については、キーワードの数が0.0個のサイトが12件(46.2)%、1.0個のサイトが12件(46.2)%、2.0個のサイトが2件(7.7)%でした。
- ページ中のキーワード「山口」の出現回数については、また、平均は4.2文字、中央値は2.0文字、ページ数と順位の相関係数はr=-0.18でした。
- ヘッダー(H2〜H6)の中のキーワード「山口」の出現回数については、キーワードの数が0.0個のサイトが12件(46.2)%、1.0個のサイトが12件(46.2)%、2.0個のサイトが2件(7.7)%でした。
データから見たSEOのポイント!
目安として、キーワードの使用回数は以下のように考えてみるといいでしょう。
- タイトルでのキーワードの使用回数:1回
- メタネームディスクリプションでのキーワード使用回数:1回
- ページ全体でのキーワード使用回数5回程度
エリア名(この場合「山口市」)をタイトルに0個のサイトは42%、1個のサイトは57%です。他の業界に比べ、エリア名をタイトルに入れていないサイトが多いようです。エリア名はタイトルには1個をいれ、トップページ全体で5個程度入れるようにしましょう。
まとめ
以上、税理士事務所におけるSEO対策について、山口を例にデータ分析の結果からポイントを見てきました。税理士事務所は典型的なローカルSEO対策の必要なビジネスであり、ターゲットのエリアでの検索順位は問い合わせ件数にかなり影響されてしまいます。ぜひ、ここで紹介したデータをもとに、SEOについて取り組んでみてください。