こんにちは、デジタルボーイです。今回は、お問合せの多い、司法書士サイトに関する、SEO対策について、実際のサイトのデータ分析に基づいて解説したいと思います。
デジタルボーイです。
データサイエンス歴20年以上のおっさんです。中小企業診断士として、データサイエンス、WEBマーケティング、SEOに関するデータ分析、コンサルティングの仕事をしています。自己紹介の詳細はコチラ
本記事の結論
コンサル的視点からのつぶやき・・・
ひと昔前の司法書士ビジネスでは、不動産登記や商業登記や裁判所への提出書類の作成などなど、法務局・裁判所との橋渡し役といったものでしたが、ここ最近はがらっと変わりましたね!というのも、紙ビジネスの代表選手とも言える司法書士ビジネスですが、ここ最近、デジタル化がずいぶん進んでいるからです。
特に、オンライン登記のニーズはかなり高いみたいですね。合同会社の設立などはオンライン登記によって、6万円程度ででき、従来よりも半分程度の金額で可能になっています。コンサルの立場からは、オンライン関連の申請へ対応は、若手司法書士にとっては急務と思っています。
余談ですが、法務局の職員ってなんであんなに、偉そうで融通が効かない人間が多いんですかね。。。あの人種と関わりたくないばかりに、自分でできる申請も司法書士の先生にお願いしている人はかなり多いと個人的には思っています。。。
話を戻すと、僕の関わりのある司法書士の先生も、オンラインでの手続きやオンラインの相談が増加しているみたいです。加えて、2024年4月1日からの相続登記の義務化されたことによって、不動産登記関連の業務もかなり増えているみたいです。
こんな感じで、従来のビジネスやお客様が変化している時代だからこそ、新規顧客の獲得にはWEB集客の重要性とSEO対策の重要性が増していると思っています。ます。特に、以下の理由からSEO(検索エンジン最適化)対策が不可欠となっています
司法書士サイトのSEO施策の優先順位・・・司法書士サイトのSEO対策では、まずスマホ対応と表示速度の向上を優先的に実施することが重要です。スマホ対応が比較的遅れている業界傾向を逆手に取り、レスポンシブデザインやオンライン相談機能を導入することで差別化が可能です。その後、内部リンクやコンテンツの文字数・画像数を段階的に強化し、相続や登記といったユーザーのニーズに応えるページを充実させることが効果的です。さらに、キーワード配置を戦略的に行い、「新宿」などのエリア名や「司法書士」という主要キーワードを適切に散りばめることで、検索順位向上が期待できます。このように段階的に優先順位をつけて取り組むことで、効率よくSEOの効果を高めることが可能です。
以降では、司法書士ビジネスにおけるSEO対策の重要性と具体的な戦略について詳しく解説していきます。まずは、今回の分析結果の結論を以下にまとめます。時間のない方は、こちらだけでもぜひお読みください。
データから見た、司法書士SEOのポイント!(結論抜粋)
- サイト規模・・・ページ数とGoogle順位には、r=-0.34と中程度の相関が見られ、文字数の多さと順位の高さには統計的に関連があるといえます。しっかりとページを作っていくことが、上位表示につながることが、データからも見られました。
- トップページの表示速度・・・これから新しくサイトを作る際は、50点以上は必須と言え、できれば、80点、90点に到達する程度を目指しましょう。
- トップページの文字数・・・登記関連や相続関連など、司法書士サービスについての内容を1000文字程度で盛り込み、トップページを作って見るといでしょう。
- トップページの画像数・・・10枚以上の写真の掲載を目指し、司法書士の先生の写真、オフィスの写真、相続や登記の具体的な実際の資料写真などを掲載するといいでしょう。
- トップページのリンク・・・内部リンクの数は10以上を目指し、相続や登記などの司法書士サービスページなど、しっかりリンクを張りましょう。
- スマホ対応・・・スマホ対応は必須で、可能であればオンライン相談なども実施するといいでしょう。
- キーワード・・・キーワードの目安
- タイトルでのキーワードの使用回数:1~2回
- メタネームディスクリプションでのキーワード使用回数:1回
- ページ全体でのキーワード使用回数10回程度
データ集計結果
データの分析結果の抜粋です。
- 上位30サイト中、ポータルサイトの割合は26%の8件
- ページ数の平均は236.4ページ、中央値は50.0ページ、ページ数と順位の相関係数はr=-0.34
- 表示速度については100点満点中、平均は59.9点、中央値は66.5点、ページ数と順位の相関係数はr=0.24
- ページ文字数の平均は2958.0、中央値は628.5、文字数と順位の相関係数はr=0.32
- 画像数の平均は8.0枚、中央値は4.5枚、画像数と順位の相関係数はr=-0.24
- 内部リンク数は平均13.8、中央値は7.5、内部リンクと順位の相関係数はr=0.17
- 外部リンク数は平均2.5、中央値は2.0、外部リンクと順位の相関係数はr=0.23
- レスポンシブデザインに対応しているサイトが15件(68.2)%、非レスポンシブデザインのサイトが7件(31.8)%
- タイトルに入っているキーワード「新宿」の数の割合はキーワードの数が0個のサイトが2件(9.1)%、1個のサイトが17件(77.3)%、2個のサイトが3件(13.6)%
- メタディスクリプションに入っているキーワード「新宿」の割合はキーワードの数が0個のサイトが9件(40.9)%、1個のサイトが9件(40.9)%、2個のサイトが4件(18.2)%
- コンテンツ内のキーワード「新宿」の数は平均は17.1回、中央値は4.0回、ページ数と順位の相関係数はr=0.31
- ヘッダー1-6に入っているキーワード「新宿」の割合はキーワードの数が0個のサイトが9件(40.9)%、1個のサイトが9件(40.9)%、2個のサイトが4件(18.2)%
調査方法
以下は、今回の分析に用いるデータの取得方法です。
- 調査対象キーワード:「新宿 + 司法書士」
- データ収集方法:
- GoogleカスタムサーチAPI(公式ページ)により対象キーワードで上位30位のページURLを取得
- ページスピードについてはPageSpeedInsightsの結果データをAPIで取得。
- その他のページ内のSEO指標はページデータをPythonプログラミングにより分析。
「新宿 + 司法書士」で上位サイトの特徴を調べてみた!
今回は新宿を例に司法書士の検索上位30サイトの特徴をデータに基づいて調査し、司法書士がとるべきSEO対策を解説したいと思います。
キーワード「新宿 + 司法書士」の上位30サイト
上位30サイトは次のとおりです。
30サイト中のポータルサイトの割合
上記30サイトの内、紹介サイトや業界協会サイトや自治体などのポータル系サイトの割合は次の通りです。
30サイト中、ポータルサイトの割合は26%の8件でした。これらサイトは今回の司法書士の個別サイトの直接の競合とは見なさないため、分析から除外し、以降は22件のデータで分析したいと思います。
分析1:上位サイトはどれくらいのページを制作している?
以下にポータルサイトをのぞいた22サイトのページ数のグラフを掲載します。
結論(データから見えること)
100ページ未満の小規模サイトは13サイト、100ページの中大規模サイトは9サイトであり、小規模サイトサイトが59.1%を占めていました。また、平均は236.4ページ、中央値は50.0ページ、ページ数と順位の相関係数はr=-0.34でした。
データから見たSEOのポイント!
ランク8のサイトは2170ページと大規模ですがそれ以外は、小・中規模サイトと言えるでしょう。ただし、開催とは数十ページ規模のサイトが目立つ中、上位サイトは数百ページ規模であり、上位を目指すのであれば、数百ページ規模のページが必要なようです。相続や不動産登記など、得意な分野で細かなコラムを書くことが重要です。ページ数とGoogle順位には、r=-0.34と中程度の相関が見られ、文字数の多さと順位の高さには統計的に関連があるといえます。しっかりとページを作っていくことが、上位表示につながることが、データからも見られました。
分析2:上位サイトのページスピードはどれくらい?
以下は22サイトのページスピードのグラフです。値は0〜100までを取り、100に近いほど「良い」という指標になります。なお、ページスピードについては、Googleが提供するWEBサイトのスピードを検査するための無料ツールであるPageSpeedInsightsをAPI接続し、取得しました(PageSpeedInsights公式ページへ)
また、ページスピードの結果を0-49を「低い」、50-89を「普通」、90-100を「高い」と区分けした場合の割合は以下となります。
結論(データから見えること)
ページスピードについては、100点満点中、平均は59.9点、中央値は66.5点、ページ数と順位の相関係数はr=0.24でした。また、「0-49:低い」サイトが8件(36.4%)、「50-89:普通」サイトが12件(54.5%)、「90-100:高い」サイトが2件(9.1%)でした。
データから見たSEOのポイント!
90-100点:の速いサイトは10%未満と少ないですが、50−89点の中程度のサイトは約5割を占めています。また、0-40点のサイトは4割未満であり、多くのサイトはそれなりに速度表示に優れています。確認したところ、遅いサイト昔のプログラムなど古いタイプのサイトも多く、最適化されていないことが一つの原因のようです。これから新しくサイトを作る際は、50点以上は必須と言え、できれば、80点、90点に到達する程度を目指しましょう。
ページスピードの向上方法については、コチラにも記載してあるので、よかったら参考にしてください。
分析3:ページの文字数はどれくらい?
以下は22サイトの文字数のグラフです。
結論(データから見えること)
1000文字未満のページは15サイト(68.2%)、1000文字以上のページは7サイト(31.8%)でした。また、平均は2958.0文字、中央値は628.5文字、文字数と順位の相関係数はr=0.32でした。
データから見たSEOのポイント!
ランク30は4万文字を超える文字数ですが、内容を確認すると公的文章を転記しているような内容で、外れ値といえます。概ね1000文字程度が多いようです。登記関連や相続関連など、司法書士サービスについての内容を1000文字程度で盛り込み、トップページを作って見るといでしょう。
分析4:画像数はどれくらい?
以下は22サイトの文字数のグラフです。
結論(データから見えること)
画像が10個未満のページは15サイト(68.2%)、10以上のページは7サイト(31.8%)でした。また、平均は8.0枚、中央値は4.5枚、画像数と順位の相関係数はr=-0.24でした。
データから見たSEOのポイント!
中央値は4枚ですが、上位サイトは10前後やそれ以上の画像を掲載しているサイトも多く見られます。10枚以上の写真の掲載を目指し、司法書士の先生の写真、オフィスの写真、相続や登記の具体的な実際の資料写真などを掲載するといいでしょう。
分析5:内部リンク・外部リンクの数はどれくらい?
以下は22サイトの内部リンクの数のグラフです。
続いて、外部リンクの数です。
結論(データから見えること)
- 内部リンクについては・・・10個未満のページは13サイト(59.1%)、10以上のページは9サイト(40.9%)でした。また、平均は13.8、中央値は7.5、内部リンクと順位の相関係数はr=0.17でした。
- 外部リンクについては・・・平均は2.5、中央値は2.0、外部リンクと順位の相関係数はr=0.23でした。
データから見たSEOのポイント!
内部リンクについては、中央値が6個ですが、10個以上のサイトも散見されます。内部リンクの数は10以上を目指し、相続や登記などの司法書士サービスページなど、しっかりリンクを張りましょう。
分析6:スマホ対応サイトはどれくらい?
以下は22サイトのスマホ対応状況です。
結論(データから見えること)
また、レスポンシブデザインに対応しているサイトが15件(68.2)%、非レスポンシブデザインのサイトが7件(31.8)%でした。
データから見たSEOのポイント!
スマホ対応が7割未満というのは、他の業界に比べても割と少なく、スマホ対応率は低い業界といえます。とはいえ、スマホ対応をしていないサイトは、昔からのサイトが多いようで、これから作る場合は、スマホ対応は必須で、可能であればオンライン相談なども実施するといいでしょう。
分析7:キーワードの数はどれくらい?
以下は22サイトのタイトルへのキーワード「新宿」が入っている個数の割合です。
続いて、メタネームディスクリプションに入っているキーワードの数です。
続いて、ページ内のキーワード「新宿」の出現回数の分布です。
続いて、見出しであるH1〜H6に入っているキーワード「新宿」の数です。
結論(データから見えること)
- タイトル中のキーワード「新宿」の出現回数については、キーワードの数が0個のサイトが2件(9.1)%、1個のサイトが17件(77.3)%、2個のサイトが3件(13.6)%でした。
- メタネームディスクリプションの中のキーワード「新宿」の出現回数については、キーワードの数が0個のサイトが9件(40.9)%、1個のサイトが9件(40.9)%、2個のサイトが4件(18.2)%でした。
- ページ中のキーワード「新宿」の出現回数については、また、平均は17.1文字、中央値は4.0文字、ページ数と順位の相関係数はr=0.31でした。
- ヘッダー(H2〜H6)の中のキーワード「新宿」の出現回数については、キーワードの数が0個のサイトが9件(40.9)%、1個のサイトが9件(40.9)%、2個のサイトが4件(18.2)%でした。
データから見たSEOのポイント!
目安として、キーワードの使用回数は以下のように考えてみるといいでしょう。
- タイトルでのキーワードの使用回数:1~2回
- メタネームディスクリプションでのキーワード使用回数:1回
- ページ全体でのキーワード使用回数10回程度
エリア名(この場合「新宿」)については、タイトルにしっかりと1〜2個入れているサイトは9割を占めています。当該エリアでWEB集客を考えた場合、タイトルでしっかりとエリア名を入れることが重要です。ただし、過剰なキーワードの盛り込みは厳禁です
まとめ
以上、司法書士事務所におけるSEO対策について、新宿を例にデータ分析の結果からポイントを見てきました。ぜひ、ここで紹介したデータをもとに、SEOについて取り組んでみてください。