こんにちは、デジタルボーイです。当社で実際に行っているホームページ集客計画はどんなものなのか、例にとって、見ていこうと思います。
本記事の結論
当社では、集客計画は概ね以下の構成で作っています。
- 業界分析
- キーワード分析
- 競合分析
- サイト構成案
- アクセス数シミュレーション
ちなみに、以下は、ある産業用システムのWEBサイトを作成した
それでは、順を追って、書く構成について、見ていきましょう。
1. 業界分析
業界動向の調査
まずは、業界分析を行います。その業界の最新動向や法律改正や政府等の対応などについてまとめます。例えば、以下は税理士業界の動向です。
税理士業界におけるIT関連の最新動向の例:
AI(人工知能)やRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入が進んでおり、これにより多くの業務が自動化されています。特に、仕訳データの入力や税務申告書の作成といった定型業務はAIによって効率化され、税理士はより高度なコンサルティング業務に注力できるようになっています。
(略)
これらの動向から、日本の税理士業界はIT技術を活用しながら新たなビジネスモデルへと進化していることがわかります。今後もこの流れは続くと考えられ、高度な専門性とITスキルを兼ね備えた税理士が求められるでしょう。
未来シナリオの作成
続いて、未来シナリオを作成します。これは、上の最新動向を元に、未来のその業界の流れを一つのシナリオという形で整理する作業となります。必ず、このシナリオ通りの未来になるというわけではありませんが、このようなシナリオを念頭に、今後のホームページづくりを進めます。
シナリオ名: 「複数の専門をもった新しい税理士事務所の躍進」
発生確率: 高
シナリオ内容: 2030年までに、税理士業界は「IT×税務」のデュアルスペシャリストが主流となる。従来型の税務処理は完全にAI化され、税理士の80%以上がデータアナリティクスとAIツールを駆使した予測型コンサルティングを提供するように。顧客企業のリアルタイムデータを分析し、税務戦略と経営戦略を同時に提案できる能力が必須となる。特に、副業・フリーランス向けの自動税務処理プラットフォームの運営と、それを通じた経営アドバイスが新たな収益の柱に成長。一方で、ITスキルの習得に遅れをとった従来型の税理士は、淘汰されるかAI税務プラットフォームの補助的役割に転換せざるを得なくなり、業界の二極化が加速する。
2. キーワード分析
続いて、ターゲットとするキーワードについて調査をします。ホームページを制作する際、当社ではキーワード分析はかなり重要な要素として考えています。
というのも、インターネットには無数のサイトが存在しますが、その無数のサイトからユーザーが目当てのサイトにたどり着くための最も大切な手段がキーワードだからです。無数のサイトから自社のサイトを拾い上げてもらうために、しかりと、自社のサイトとキーワードを対応させておくことが重要ですね。
当社では、お客様のビジネスで重要そうな(ユーザーが検索しそうな)キーワードを抽出し、アクセス数を確認することで、効果的なホームページづくりを行います。
3. 競合分析
続いて、競合サイトの分析を行います。競合サイトは、同じエリアのサイトや、似たようなビジネスを行っているサイトです。
この分析により、インターネットの中での自社の立ち位置を明確にし、競合との差別化ポイントを見出すことを目指します。また、これも重要なポイントですが、業界の成功事例や改善点をみることで、自社のホームページづくりに効果的にフィードバックすることができます。良い点は積極的に真似て行くことが重要ですね!
当社の分析の流れとしては、、まず主要な競合企業のサイトをリストアップすることから始まります。直接的な競合だけでなく、類似のサービスを提供する企業も含めて幅広く調査します。次に、それぞれのサイトのデザイン、コンテンツ構成、ユーザビリティなどの要素を詳細に確認していきます。特に、集客に成功している競合サイトがどのような特徴を持っているのか、ユーザー目線で分析します。
加えて、各サイトの強みと弱みを整理し、成功している要素と改善が必要な点を明確にしていきます。例えば、商品やサービスの見せ方、問い合わせフォームの設置場所、ユーザーの導線設計などを比較検討します。この過程で、自社サイトで取り入れるべき要素や、逆に差別化すべきポイントが見えてきます。
このような流れで分析結果を総合的に判断し、自社サイトの方向性を決定していきます。ただし、競合の模倣ではなく、分析で得た知見を活かしながら、自社ならではの価値を効果的に伝えられるサイト作りを目指します。
当社の競合サイトの分析項目
- デザイン面(企業カラーの使い方、配色、フォント、画像など)
- コンテンツ面(メニュー構成、商品の説明方法、事例、ブログなどの更新頻度など)
- 機能・ユーザビリティ面(ナビゲーション、問い合わせ、ページ速度など)
- マーケティング面(キーワード、申込ボタンの配置、アピール方法、SNS連携など)
- 技術面(使用しているツール、SEO対策状況など)
- 集客・効果測定(アクセス状況、検索順位など)
4. サイト構成案
当社では、以上の1〜3の分析を行ったあとに、データに基づきお客様にサイト構成案についてご提案します。
当社ではこのように事前の分析結果を実際のホームページ設計に反映させることを、非常に重視しています。キーワード分析で見出したユーザーニーズや、競合分析から得られた業界動向を踏まえることで、戦略的で効果的なサイト構造を計画することができると考えているからです。
具体的には、まず分析結果から導き出された重要キーワードをページ構成に効果的に配置していきます。次に、ユーザーの検索意図に沿った導線を設計し、求める情報にスムーズにたどり着けるよう、メニュー構成や階層構造を組み立てます。その際、競合サイトの優れた点を参考にしながらも、自社の強みをより効果的に伝えられる独自の構成を目指します。
また、サイトの目的達成に向けて、問い合わせフォームや問い合わせボタンの最適な配置も検討します。スマートフォンでの表示を考慮し、レスポンシブデザインにも対応した構成とすることで、より多くのユーザーに適切に情報を届けることができます。
このように、分析に基づいたサイト構成案を提案することで、「なぜこのような構成にしたのか」という根拠を明確に説明でき、お客様との認識合わせもスムーズに進められます。さらに、制作の後工程においても、ブレのない一貫した方向性でサイト制作を進めることができると考えています。
また、サイト構成のやり方についてはこちらにも解説しているので参考にしてください。
5. アクセス数シミュレーション
当社では集客計画において、最後にアクセス数シミュレーションを行います。
これは、ホームページ制作のという費用に対して、投資効果を具体的な数値で示し、期待される成果を可視化する重要な要素です。これにより、お客様は制作後のホームページの効果をイメージしやすくなり、より明確な目標設定が可能となります。
シミュレーションでは、まずキーワード分析で得られた検索ボリュームデータを基に、各キーワードからの想定流入数を算出します。検索順位の予測と各順位における平均的なクリック率を掛け合わせることで、現実的な訪問者数を推定します。さらに、競合分析から得られた業界標準的なコンバージョン率を参考に、問い合わせ数や販売数などの具体的な成果指標も予測します。
ターゲットキーワードの検索ボリュームが1000/月のアクセス数の目安
- 1位: クリック率 約28-32% → 280-320アクセス/月
- 2位: クリック率 約15-17% → 150-170アクセス/月
- 3位: クリック率 約10-12% → 100-120アクセス/月
- 4位: クリック率 約6-8% → 60-80アクセス/月
- 5位: クリック率 約4-6% → 40-60アクセス/月
- 6位: クリック率 約3-4% → 30-40アクセス/月
- 7位: クリック率 約2-3% → 20-30アクセス/月
- 8位: クリック率 約1-2% → 10-20アクセス/月
- 9位: クリック率 約1% → 約10アクセス/月
- 10位: クリック率 約1%未満 → 10アクセス未満/月集客
このように、アクセス数シミュレーションは、ホームページ制作の具体的な目標設定と、その後の改善施策を検討する上で重要な指針となります。さらに、実際の運用開始後は、この予測値と実績値を比較することで、より効果的な改善策を導き出すことができます。
まとめ
以上、当社における、ホームページ集客計画の作成の流れです。事前の計画でホームページ制作はびっくりするくらい効果的なものになります。ぜひ、参考にしてください。