リサーチとデータを活用したキーワードの選び方

みなさんこんにちは、デジタルボーイです。現役コンサルタント兼データサイエンティストが「データサイエンスを活用した効果的なSEO対策」というテーマで記事を作成しています。今回は、データサイエンティストの視点から、SEO対策に効果的なリサーチ方法とデータを活用したキーワードの選び方について解説したいと思います。特に、みなさん気になるキーワードプランナーを使った、キーワードの選び方についても解説していますので、ご参考にしてください。

記事を書いた人

デジタルボーイです。
データサイエンス歴20年以上のおっさんです。中小企業診断士として、データサイエンス、WEBマーケティング、SEOに関するデータ分析、コンサルティングの仕事をしています。自己紹介の詳細はコチラ

目次

コンサル場面では失敗できないキーワード選び

僕の場合、SEO対策を進めるためのコンサルティングプロジェクトでは、キーワード選びはプロジェクトの前半で行います。そして、このキーワード選びはその後のコンサルティングプロジェクトを成功させるためのかなり重要な鍵といえます。キーワード選びを失敗してしまうと、その後のコンサルプロジェクトで、クライアントと問題なくプロジェクト遂行することはかなり難しいという印象です。

だからこそ、キーワード選びは、単なる感覚ではなく、データに基づいてクライアントとしっかりと認識を同じくしながら、プロジェクトを進める必要があります。ここでは、僕がSEOコンサルティングで個人的に実施しているキーワードの選び方である「弱者のためのキーワード戦略」について解説したいと思います。

キーワードの選定方法の流れとしては大きくは次の通りです。

STEP
キーワード戦略について

僕自身のコンサル場面で実施しているキーワード戦略について解説します。

STEP
ライバルサイトのキーワードリサーチ

ライバルサイトはどのようなキーワードを狙っているのかリサーチします。

STEP
ターゲットの関心からのキーワードリサーチ

サイトのターゲットはどのような関心ごとを持っているのか、

STEP
Googleキーワードプランナーによるキーワード選び

Googleキーワードプランナーを使って、キーワードボリュームを元に、キーワードを選んでいきます。

STEP
スプレットシートによるキーワード管理術

キーワードプランナーで出力したキーワードをスプレットシートで管理します。

また、この記事では、キーワード選びをおなう前に、SEO対策のためのサイト全体のターゲット選びやプランニングを完了させていることを前提としています。もし、ターゲット選びやプランニングがまだ済んでいない場合はこちらの記事を参考にしてください。

「弱者のためのキーワード戦略!」

まず初めに、僕がコンサル場面で実践しているキーワード戦略について解説します。

「アクセス数はキーワードの階層で狙い打つ!」

サイトを作る際、できるだけ多くのユーザーに訪問してもらいたいのは、だれでも一致しているでしょう。だからこそ、多くの場合、サイトで執筆する記事も、検索ボリュームの多いキーワードから狙っていきたいのは、心情だと思います。しかし、検索ボリュームが多いキーワードは、実際にはSEO的にはめちゃくちゃ熾烈な競争が行われているので、新しく作ったサイトや中小規模のサイトが、既存の上位サイトに太刀打ちするには、正直かなり難しいのが現状です。

「じゃあ、新規でサイトを立ち上げた場合、そのようなキーワードで検索上位ができないのか?」というと、そういうことでもありません。そこで効果的なのが、僕がコンサル場面で実践している弱者のためのキーワード戦略になります。それが、キーワードを階層的にアプローチする戦略です。キーワードを階段上の階層構造で捉えることで、すぐには、目標とするキーワードの上位表示が狙えなくとも、最終的に上位表示に繋げるという戦略になります。

図:キーワードは階層構造で考えよう!

検索ボリュームからキーワードを階層構造で考えよう

弱者のためのキーワード戦略では、検索ボリュームを元に、キーワードを3つの階層に区分けします。

キーワードの3つの階層

  • ビッグキーワード:最終目標の検索ボリュームの多いワード(例「SEO対策」)
  • ミドルキーワード:検索ボリュームが中程度のワード(例「SEO対策 内部対策」)
  • スモールキーワード:検索ボリュームの低いワード(例「SEO対策 ツール おすすめ」)

ちなみに、サイトによっては、ビッグキーワードが検索ボリューム1万以上、ミドルワードを1000から1万、スモールキーワードを1000未満としているものもあります。しかし、キーワードがBtoBビジネスかBtoCビジネスで扱われるものかや、市場の大小でキーワードボリュームも変わってきます。そのため、本サイトでは、絶対的な検索ボリュームで区分けするのではなく、あくまで、そのサイトにおける検索ボリュームの相対的な指標として、活用するにとどめます。

SEO対策はスモールキーワードから始めよう!

弱者のキーワード戦略では、まずはじめに、相対的に競争の少ないスモールキーワードでどんどん記事を作成していきます。僕はスモールページで書かれたページを「兵隊ページ」と呼んでいます。スモールキーワードによる記事作成のメリットは、ニッチなキーワードに焦点を当てることで、他者が記事に書きにくいテーマで、クオリティの高い記事を提供できる点です。まずはニッチな分野でNo1を目指しましょう!

例えば、SEO対策によるサイトを作る場合は、手始めに、「SEO対策 無料ツール おすすめ」や「SEO対策 ツール 使い方」というような、「最終目標キーワード+複数の関連ワード」でワードを組み合わせたキーワードを狙います。

既存記事をまとめて、ミドルワードを狙う!

次に、ある程度スモールワードで、関連するワードの検索順位が高まったら、中程度の検索ボリュームを狙います。例えば、「SEO対策 ツール」というミドルワードを狙うとします。この場合、スモールワードで、「SEO対策 無料ツール おすすめ」や「SEO対策 ツール 使い方」といった、SEO対策で使えるツールについて、十分な記事数をアップできてるとしましょう。

そして、ミドルワードである「SEO対策 ツール」というページで、ツールについての記事を執筆します。その中で、「SEO対策 無料ツール おすすめ」や「SEO対策 ツール 使い方」に関する記述も概要としてふれ、その詳細については、兵隊ページへのサイト内リンクを貼るようにします。こうすることで、この「SEO対策 ツール」というページは、その下の階層であるスモールワードという兵隊ページを従えた、「中隊長ページ」となります。

図:ミドルキーワードはスモールキーワードを従えよう

Googleからもこの中隊長のページは、兵隊ページを従えたページとみなされ、信頼度も上がり、検索順位の上位表示のための効果もグッと上がります。

また、兵隊ページ数はどくらい必要か、についてはその中隊長ページのキーワードに完全に依存します。ニッチな分野であれば、兵隊ページ2〜3ページでいいかもしれませんし、人気のワードであれば、10記事程度必要かもしれません。

この点は、Googleキーワードプランナーで実際のキーワードを確認するといいでしょう。

最終目標:ビッグキーワードを狙え!

最終的には、検索ボリュームが高く競争が激しいビッグキーワードを狙いましょう。そのためには、複数の兵隊ページを率いた中隊長ページが複数ページ必要となります。

そして、複数の中隊長ページを率いた大将ページでビッグワードを狙います。ページ構成で言うと、そのビッグワードの概要を説明します。そして、その記事の中で中隊長ページに関することについては、サイト内リンクで紹介しましょう。

図:ビッグキーワードはミドルキーワードを従えよう

このような感じで、キーワードを階層構造として考えることで、ビッグワードでの上位表示をねらう、これが弱者のキーワード戦略の概要となります。

競合サイトのキーワードを調べよう

競合サイトのキーワードを調べることで、自社サイトの参考になります。と言うか、記事を作成する前半(〜半年くらいまで)までは、キーワード選びは、すでに成功している競合サイトで書いている記事のキーワードをまるパクりするくらいでいいと思います。

競合サイトのキーワードについては、例えばUbersugestというツールを使うと便利です。Ubersugestは無料版と有料版があります。僕は有料版を利用していますが、無料版でもぜんぜん使えます(2024年6月時点で、無料版は1日3回までの利用制限)

日本版の公式サイトはこちらになります。

図:Ubersuggestトップ画面

トップページでいきなりURLを入力するボックスがあり、使いやすそうですよね。ここに競合サイトのURLを貼り付け、実行します。例としてyahoo japanのURLでやってみましょう。

こんな感じで、サイトの訪問者数などのデータが表示されているダッシュボードが現れます。

図:Ubersuggestログイン後のレポート画面

下の方に移動すると、「このドメインのランクに関連しているすべてのSEOキーワードを見る」というボタンがあるのでクリックします。

図:スクロールし、「このドメインのランクに・・・をクリック

するとこんな画面となり、そのサイトがどのようなキーワードで訪問者がアクセスしているのかがわかります。

図:競合サイトの流入キーワードがわかる!

CSVファイルによる出力もできるので、かなり便利ですね。

ここから、可能な限りパクるイメージでキーワードを選んでいくといいでしょう。

ターゲットの関心からのキーワードリサーチ

例えば、ターゲットがどのような悩みを抱えているのか、Yahoo!知恵袋などのお悩み相談などをリサーチしてみるのはおすすめです。相談に関するカテゴリの中には「住宅ローン」や「不動産」や「子育て」や「法律相談」や「ビジネス」などがあり、あなたのターゲットユーザーのお悩みについても参考にできるでしょう。

図:Yahoo!知恵袋には、さまざまな悩み事がカテゴライズされている!

また、ラッコキーワードというターゲットキーワードに関連するキーワードも使えます。このサイトを使うことで、ターゲットキーワードと一緒にどんなキーワードが検索されているのかもわかります。以下では、SEO対策と一緒に検索されているキーワードをラッコキーワードで表示してみました。

図:ラッコキーワードで「SEO対策」の関連ワードを表示してみる

このような方法で、キーワードのリサーチをやってみましょう。

Googleキーワードプランナーによるキーワード選び

検索キーワードの調査としては、Googleキーワードプランナーは王道かつ、必須のツールですね。キーワードプランナーを使うことで、特定のキーワードがどれくらい検索されているかを調べることができます。これで、目標とするキーワードの検索ボリュームをリサーチし、できるだけより多くのアクセス数を、できるだけ効率よく稼ぐためのキーワード戦略を立てることができます。

Googleキーワードプランナーの簡単な使い方については、こちらに掲載していますので、参考にしてください。

スプレットシートによるキーワード管理術

以上のSTEPで選択したキーワードは頭の中で覚えておくだけでなく、実際に表にして残しておきましょう。Excelでもなんでも構いませんが、僕はGoogleのスプレットシートがおすすめです。スプレットシートがおすすめの理由は次の通りです。

おすすめポイント1

というのも、キーワードプランナーもGoogleのサービスということもあり、キーワードプランナーで調査したキーワードはすぐにスプレットシートとして保存が可能なためです。

おすすめポイント2

SEO対策では、多くの場合、社内だとか社外の何人かと一緒にすすめることが多いです。このような場合、Googleドライブで共有しておくと、チームでの作業もスムーズですね

おすすめポイント3

例えば、SEO記事について、自社内だけではなかなか書けないこともよくあります。そのような場合、フリーランスのライターがあつまっているポータルサイト(クラウドワークスやランサーズ)で発注すると、比較的安価に依頼できます。このようなクラウドワーカーへの発注は有料ツールであるExcelよりも無料ツールであるスプレットシートを利用する方が、標準的となっています。

図:キーワード管理はスプレットシートがおすすめ!

僕の場合、以下のイメージでキーワードを管理し、クライアントと共有しながらSEO対策プロジェクトを進めています。スプレットシートであれ、Excelであれ、管理するツールはなんでも構いませんが、必ず、SEO対策を行う際は、キーワードとそれに対応した記事を管理し、記事化の進捗状況がわかるようにしてくださいね!

まとめ

以上、SEO対策におけるキーワード選びについて、データとリサーチの活用法について解説しました。SEOはどことなく芸術性や感性といった部分が取り上げられることもありますが、そのような芸術性もしっかりとしたデータに基づいて初めて効果的に機能するんだと思ってます。

また、キーワードについては、こちらにも解説記事を書いていますので、よかったら読んでください。

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